琵琶湖塾第1回目メモ(田中均氏)

 昨日、ピアザ淡海で琵琶湖塾http://www.biwakojuku.com/という講座があり参加してきました。滋賀県立大主催、田原総一朗氏がオーガナイザーとなり、毎回ゲストとしてこられる多様な講師の興味をそそる話もありつつ、田原氏と会場とが一体になって、「生きる」という本当に大きなテーマに則って対談が繰り広げられるなかなか面白い、頭のいいふりをしている滋賀県民にとってうってつけの講座です。
 今日はその第1回目の講演の内容を必死でノートPCでめもったものをここに載せます。本当は多少なりと編集すればよいのでしょうが、今仕事が忙しく家帰ってからそんな気力ないので、ほとんどメモ書きのまま掲載します。しっかりと内容が取れているかちょっと不安ですが、大体講演の内容を順に追ってメモしたつもりです。ここにメモったことが全てではありませんし、記録し損ねて意味のわからない部分も多分にあるかと思いますがご容赦願います。もし講座の運営上問題があるようであれば即刻削除します。注意事項にブログ載せちゃいけないとか書いてなかったのでまぁ問題ないでしょう。
 第1回目は、田中均さんという元外交官の方です。今まで全然注目していませんでしたが、生でお話が聞けて本当に良かったです。

2010/07/07 琵琶湖塾 @ピアザ淡海

第1回目
元外交官 田中均さん
田原:今日から今年度第一回目
今年のテーマ
去年オバマ誕生
日本でもん民主党「チェンジ」
今年はクリエイト
日本をどうつくるかをテーマにしたい

小泉純一郎北朝鮮から5人拉致被害者連れ帰るその道筋作ったのが田中均
ミスターX
非常に骨のある珍しい立派な外交官

田中:
田中均です
京都出身20年以上前出た
40年あっというま
それまでずっと京都こもっていた
外交官東京抜けて外へ出た東京はただの通過点のような気持ち

外交官目指したわけ
父は神戸の商社マン(茶、鉄鋼)
ペルーで拿捕され、死刑を免れ南アで捕虜交換線かんから日本に戻ってきた。
帰ってきて2週間で赤紙→戦わず終戦
京都に住む→S22田中均さん生まれる
国家の政策によって個人の運命が変わる個人の運命が変わってしまう
外交官になって国家の政策に関わりたい

外交官は本来骨がないといけない
日本の運命を背負っているわけ
それは普段の生活にも言えるのでは

外務省退官して5年東大で教授
ゼミ生20人を外務省に
うるものが大きい
やめる学生もいる「きつすぎる」「政治家になりたい」
人材を育成することは国を背負うことと同じぐらい重要だ。

4つの鍵になる言葉

1確信を持つこと
2力
3大きな絵をかくこと
4信頼関係を作ること
とりわけ外交の任に携わる人にとって大切な4つ

1確信を持つ

1夜にして確信を持つことはない
80年代日本とアメリカの貿易摩擦デトロイトの失業
アメリカ議会では対日法案、そんな時代
「このまま日本が閉鎖的市場を維持すれば経済的に発展しないだろう」
日本の市場をより開くということが確信

しかし日本では罵倒
タバコの関税を下げる→日本商品が競争力もつのに抵抗にあう
しかし変化には痛みを伴う
日本という国が10年20年先に十分な競争あるとは思えないという確信で行動した

95年に村山談話
日本が過去にとった行動は侵略であり深甚なる謝罪をする
これまで深い抵抗
その当時担当朝鮮関係

朝鮮人被爆者ソウルで被爆者手帳もらえない
サハリン強制労働連れていった→無国籍で彼らを放置

自分で動こうと思った
誰かに何か言われたからやる→外交では評価されない
湾岸戦争
日本は自衛隊をだそうとしたが無理→多大なお金を出した
しかしアメリカに圧力をかけられ評価されない

個々の歴史家が歴史的事柄に認識を持つのは自由右も左も
しかしこれが国家元首がこんなことやってていいのか
談話を出すということによって将来の日本の活動に良い影響が及ぶのでは→確信

北朝鮮
毎回毎回北朝鮮と交渉した。
1994年担当課長
日本の安全保障政策変えなきゃいかん
自分のこととして安全保障考えてこなかった日本

そこに北朝鮮問題
小泉純一郎訪ね1時間ぐらい話
「対話協議交渉なくして,解決はない」→確信

アメリカはイランで武力を使って人質を救出しようとした
→無理だったので交渉で解決

確信があると、
いろんなことをやり、結果を作れなかった
外交は具体的な結果を作ることが重要であり、国力を内外にアピールすることが縦横ではない

なので確信持つこと大事

2力を持つことが大事

軍事力だろう?と思うだろう
日本が軍事力で解決することはない。
他国が侵略してきた場合の抑止力であり武力で他国をってことはない
だからって力ないわけではない

1情報の力

いったいこの国がどういう状況に置かれていてどういう事を優先的にやりたいか
相手がどういう任にあってどういう力を持っているか
そういう情報を持っていることが大きな力
北米局審議官普天間問題でカープキャンベルと話したとき
彼は大変な野心家であり大きな絵をかくbigpictureマン
相手知ることにより自分の力になる

2同盟の力

今までの日本の強みはアメリカの力を使うことだと考えていた。
アメリカは日本の強い同盟国
何回も何回も交渉、メディアに晒す
新聞に出る、北朝鮮当局も見る→これが力

既得権益を使う対米摩擦、日本の将来を変える力にするため同盟の力使うことも

3番目の力

最高権力者の力
アメリカの交渉も北朝鮮交渉も最高責任者
船橋ペニンシュラブティッククエスチョン(?)
交渉を新聞に出してもらってそれを力にする

3大きな絵をかくこと

外交以外にも人と人との諍いにも意識している
拉致を何とかしろと机叩いても解決しない
するとどうするか
外交は一方が100とって一報が0取るなんてことはない
圧倒的な権力関係取らない限り
WIN WINの関係に持っていく
拉致を認めさせて対価を払う←それはできない原則に反する
かつて、超法規的措置
どうするか
次元を広げる
時が長くなる
妥協ができるところまで地図を広げる
これが外交の鉄則
武力によらずに外交をする
原則が曲がらない限りでWIN WINを作る
有事の時の安保ガイドラインなどで絵を大きくしてアメリカの基地返還に合意をさせた

4信頼関係を作る

鳩山政権最大の問題は外国との信頼関係が崩れたこと
個人的な信頼関係ではない、国家として相手としての信頼関係を作るか
約束したことを実行出来るか
とりわけアメリ
物事を実現する力があるか
現状そういう力関係が崩れてしまっている

さっき私のことをミスターXと田原さん言った
どういう肩書きを持ってるかが問題ではないどういう
日経新聞社の記者がスパイ容疑で北朝鮮に拘束された
どれだけ無条件で開放できるかに力使った
記者「あんたらいくら払ったんだ」
お金で信頼は買えない、行動で信頼を買う

日経心の玉手箱
「マークキャンベル」私が退役するときにカップ「あなたはビジョンを持った愛国者だ」
北朝鮮交渉相手
「あなたは信頼できる。個人的に話したい」
しかしやらない。国家としてやらないといけない
水面下での交渉はよくない
責任ある当局者が確信を持って十分大きな絵が書ける人が大事

綺麗事かも知れない
小泉訪朝2002年批判受けた
翌年爆発物家届く
検事「あなたのこと書いた雑誌全部読んだ。売国奴国賊批判される現認はなんですか」
私「世の中批判するものの裏には権力・既得権益の影がある」

阿部さんがあなたを批判しているという声
私は安倍晋三を政治家として強硬姿勢をもった政治家として評価している
私は官僚だ弁護しない
年を重ねれば「政治家であれ官僚であれ正しく生きてきたか」と思うだろう
自分の使命感に対してそれだけ忠実にやれるかを問うことになるとおもう

まだ外務省にいてもおかしくなかった
2000年には外交官やめる覚悟していた
辞める覚悟ができると人間強い
使命感に忠実に物事ができる
時がたって私は外務省でやりたいことできた
私は退いて外交政策が論じられるような基板を整備したい
民主党政権にかけているのはプロフェッショナリズムにかけていること
官僚を排除した

苦しい環境にいながら確信を持っている官僚そういう官僚なくして政治はできない

今度の選挙大いに期待している
1年ごとに政権が変わる
安定した政権を作らないと日本終わる。

講演終わり

質疑応答(抜粋)

Q普天間問題に関して
鳩山は何を失敗したか

A
野党の時自民党を批判し、最低でも県外であると公言して選挙に戦った
野党としては当然
民主党マニフェスト自民党との戦いではいけるが
アメリカと虚心坦懐に話をするをやるべきだったそれをやらないでレトリックで交渉しようとして
現実というものを踏まえ現実でどういう処理をしようとする展望がなかった。問題を国内で処理しようとしていたことが原因

Q
日本は経済的に発展衰退国である
人口減っている経済発展成長しない
海外に出ていかなければ未来はない
しかしわたしは高校生と中学生の子がいるが非常に子供たちが内向きになっている
外国に出ていく意識が少ない
今のことも立ちに何を伝えていかなければならんのか
一番今の子供たちに教えてほしいこと
A
同じような認識
明らかに少子高齢化
潜在的な成長率せいぜい2パー
しかし
日本は引き続き非常に高い能力持った国である
発明・知的所有権もっている
それを発展させるネットw−アクを持っている人少ない→弱み
モノとオーガナイズいてマーケティングしていく能力
モノを作る<頭を作るネットワーク作ったり関係を持ったりして
諸外国の有識者と話する
ほとんどの有識者にほんってしあわせだよね
中韓ベトナム発展する
日本はその周りで唯一の先進国
その需要に引っ張られて日本も発展するよ

その時代は東アジアを面としてみる時代になるとおもう
かつて日本は国内に目を向けていた
今は日本のマーケットは小さくなっていく、東アジアのマーケットは大きくなっていく

日本に98ある飛行場 
随意契約→選択的に契約していこう
できた結果どのひとつも東アジアの需要に応えようとして作られているものはない
港湾もしかり

日本知識がある能力がある
日本は絶対大丈夫

日本は強い強いってことを認識してない
ネットワーク確立してない

田原:
日本の将来は明るい
日本は圧倒的に商売下手
原子力発電売り込む
日本の原発能力高い
しかし韓国がとった
なぜか日本には商売するきがない
韓国の下請けに入っている
日本の上場企業にろくなヤツいない

日本で一部上場企業の社長になるには
1ちからがある
2失敗をしなかった
3お世辞がうまい
4運がいい
彼らは絶対に失敗したくない

田中:
民主党政権に・・過去の既成の枠に縛られずに誰がどこをやるかというのをもう一度考えてもらいたい

トータルで物事をオーガナイズしていく力!!!!!

※次回はあの勝間和代さんがきます!この講座いち楽しみにしてます。いろんな意味で。