卒業論文アップしました

学術論文:オープンアクセス、日本でも本格始動 情報共有に期待大 - 毎日jp(毎日新聞)

 ちょうど卒業論文を公開したいと思って、どこかにアップロードできる場所が無いかなと思っていたのでちょうどよかった。
 というわけで3ヶ月前に書いた卒業論文を公開します。タイトルは「現実社会のコミュニケーションの場において『2ちゃんねらー』であることを口に出しづらいのはなぜか」です。時間が無い中で無理して仕上げた面が否めないので、いろいろと詰めが甘い論文ではあるのですが、自分ではそこそこのクオリティだと自負しているので、読んでみてください。感想お待ちしてます(笑)


My Open Archive | 現実社会のコミュニケーションの場において『2ちゃんねらー』であることを口に出しづらいのはなぜか:

追記:うっかり本名あげちゃってたので名前欄をIDにしてアップロードしなおしました。あしからず・・・・。

要約(サマリー)

 「現実社会のコミュニケーションの場において『2ちゃんねらー』であることを口に出しづらいのはなぜか」というテーマのもとで、一方ではポジティブに受け入れられ、一方ではネガティブに拒絶される2ちゃんねるのパラドキシカルな両面性を解くための考察を試みる。
 インターネットのアーキテクチャ面の進化により、2ちゃんねるにコミットする垣根が低くなった結果、かつてより多様な人々が2ちゃんねるの情報に触れることができるようになった。それにより、2ちゃんねるに対する表層的なネガティブイメージの形骸化をもたらし、多くの人々が、社会的な地位や立場を離れた匿名という言論が持つ「本音で繋がることのできる自由」を再認識することとなった。そうした流れとともに、2ちゃんねるが本来コミュニケーションの特性として持っていた、「繋がりの社会性」によるアイロニカルな精神性もまた一般化・共有されつつある。匿名の言論とは、それまでの「市民社会」で「市民」から発せられた言論とは違う、「可視化された大衆の空間」が発した言論であるので、現実的な社会と相容れない存在となりうる。それが一般化することは、「建前的な現実社会」と「匿名の本音で語れる空間」との乖離をもたらすのではないか。この問題もその一端として捉えることができる。